自民党に総選挙で投票してはいけない3つの理由
■「分配なくして成長なし」から「成長なくして分配なし」へと早変わりした岸田文雄は信用するに値するのか?
しかも自民党は国民との約束すら守ることもできない。
今からひと月ほど前に行われた総裁選で当時総裁候補の一人だった岸田文雄首相はなんと言っていたのか覚えているだろうか?
岸田首相は「声をかたちに。信頼ある政治」をスローガンに掲げて、「令和版所得倍増」を打ち出した。岸田首相の政策集の中にある「新しい日本型資本主義 新自由主義からの転換」の項目の中に入れるほど力を入れていたが、今回の総選挙で発表された自民党の公約集の中からすっぽりと消えてしまっている。さらに首相就任後の記者会見冒頭発言や国会での所信表明演説の中に、この「令和版所得倍増」の言葉もない。
他にも「住居費・教育費の支援」や「金融所得課税(株式の配当や株式の売買時に課される税金)の見直し」も公約集の中から消えている。所信表明でも言及していない。
今挙げた指摘を国民民主党玉木代表が10月12日に衆議院本会議で質すと岸田首相は「私の経済政策の基本的な方向性を申し上げたもの」であり「旗は一切おろしておりません」とし、所信表明で入れなかった理由は語らなかった。
総裁選で掲げたことすら公約集に入れられないのならば解散などしないで党内で調整していれば良かったのに。この変節ぶりを許してよいのだろうか。筆者は許してはいけないと思っている。
ここまで挙げた自民党の失点は「甘利事件」を除けば岸田総裁になってから起きたことや明らかになったことばかりである。その前の菅義偉総裁の時にはNTTや東北新社の接待事件、コロナ対策の不手際による感染拡大、河野太郎コロナ担当相のワクチン入荷のウソによる現場の混乱なども起きている。安倍総裁時代は森友学園問題の公文書改ざん、加計学園問題、桜の会前夜の接待疑惑に加えて「甘利事件」筆頭の閣僚の不祥事は数え切れないほど出てきた。それでも自民党はこの11年間何一つ責任を取らずに平気な顔をして権力を握ってきた。
今や責任は「取るもの」ではなく、「痛感するもの」になってしまった。これらの責任を取ることなく再び権力を与えたら好き放題するに決まっている。
今こそ自民党から権力を取り上げるときがきたのだ。それは有権者の一票にかかっている。
文:篁五郎
(プロフィール)
1973年神奈川県出身。小売業、販売業、サービス業と非正規で仕事を転々した後、フリーライターへ転身。西部邁の表現者塾ににて保守思想を学び、個人で勉強を続けている。現在、都内の医療法人と医療サイトをメインに芸能、スポーツ、プロレス、グルメ、マーケティングと雑多なジャンルで記事を執筆しつつ、鎌倉文学館館長・富岡幸一郎氏から文学者について話を聞く連載も手がけている。
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